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シロアリについて

シロアリの特徴

自然界での
シロアリの役割

木材を餌として食べることで家を加害する「害虫」として有名ですが、自然界においてシロアリは他の生物が分解できない木材の主成分でもあるセルロースという成分を分解する「益虫」となります。 
昔から土の中に住み、死んだ(枯れ枝や枯れ木など)を分解してきたにも関わらず、自分たちの住む土の上に餌の木で家を建てた人間が勝手に害虫扱いしてくるのはいい迷惑かもしれません。
このページでは、そのシロアリの生態や習性などをお伝えいたします。

クロアリとシロアリの
生物学上の違い

シロアリはその名前の通り、土の中では白い蟻のような形をしています。中には「見た目が、うじ虫に近い」という人もいます。
まず、クロアリとの大きな違いは、ざっくり言えばクロアリはハチの仲間(ハチ目アリ科)、シロアリはゴキブリの仲間(ゴキブリ目シロアリ科)として分類され、雑食のクロアリにとっては、シロアリが餌ともなるため、「シロアリの天敵はクロアリ」という構図が描かれます。
シロアリは家の大事な木材を加害しますが、クロアリは加害しません。

シロアリが白い理由

写真のように、「見た目で黒いアリと白いアリ」という区別がもっとわかりやすいのですが、日本でよく見かけるヤマトシロアリ・イエシロアリは地下シロアリ(以下:シロアリ)などは、太陽の下では長時間生きていけません。
そのため、人が目にする場所には、この白い色で出て来ることが出来ないということです。
これは、土の中で生活するシロアリには「メラニン色素」という紫外線から体を守る黒い色素がないためです。
また、メラニン色素がないため、シロアリは太陽に出ると体が焼けてしまい(ボイルされてしまい)、事実上、太陽の下で長時間生きていけません。

羽アリとは

しかし、「羽アリ」という形になったシロアリは体を守る色素があり黒いため、クロアリと見間違うことがあります。
また、お客様からは「羽アリはシロアリのことですか?」という質問を聞きます。
実は、「羽アリ」というのは俗称であって、クロアリであってもシロアリであっても、羽が生えたものは共に「羽アリ」と呼ばれます。 また、羽アリはこれから新たな巣を作るために巣立つ1~2%に過ぎません。
出てきた穴の奥(巣の中)には残りの98%が常に餌である木材を食べ続けていることを忘れてはいけません。

シロアリ社会の階級制度

シロアリは「社会性昆虫」としても知られており、
それぞれに階級によって役割が決められています。
下記にヤマトシロアリの例としてご説明いたします。

職蟻(しょくぎ)

「働き蟻」で、木材を加害するのはこの職蟻です。
巣の中の約95%以上はこの職蟻で構成されています。
幼虫の世話や、餌探しと他階級のシロアリへの供給、巣作りなどを行います。
卵から孵り、幼虫からまず最初に職蟻となります。ここから脱皮を繰り返しながら、多くはそのまま職蟻、一部は下記の兵蟻やニンフへと変化していきます。 また、羽アリが飛び立つための道(穴)を作るのもこの職蟻と役割となります。

兵蟻(へいぎ)

成熟した巣においては約2%~3%がこの兵蟻となります。
名前の通り、兵隊蟻として巣や王・女王を外敵から守る役割を持っています。
ヤマトシロアリの兵蟻は、戦わずに自らの四角い大きな頭部で入り口を防ぐことで身を挺して外敵の侵入を防ぎます。
防衛に特化した形状の頭部のため、自身では木材をかじることが出来ないため、職蟻から口移しで餌をもらいます。

ニンフ

羽を持ち種を残すために飛び立つ羽蟻が前段階がこのニンフです。
また、コロニー内で、王や女王以外が死んだ場合には、コロニーの維持のために子を産む種(副女王など)となるものもこの階級から現れます。

王・女王

群飛後に生き延びて雌雄一対となったものが王と女王となり、営巣だけでなく、最初に生まれた幼虫の世話を行うため、初期は自身で採餌(食害)を行います。
職蟻が増えてくると産卵に専念し、毎日数十~数百の卵を産みます。餌も職蟻から供給されるようになります。
白蟻は他の虫と比べても寿命が長いことで知られていますが、その兵蟻・職蟻が数年生きる中、王と女王は10年以上生きると個体も存在します。
初代の王と女王は、羽蟻として飛び立った個体のため、体が黒い個体となっています。

関西・東海エリアに
生息するシロアリ

ヤマトシロアリ

ヤマトシロアリは、日本中、土がある場所であればほぼどこにでもいるシロアリで、関西や東海で「白蟻」というと、ほとんどがこのヤマトシロアリのことを指します。
餌場は巣から数~10mで、一つのコロニー(巣)には数千~数万匹が生息しています。
羽アリは、通常であれば4月下旬~5月にかけて、また、雨上がりの晴れた午前10時~12時前に「群飛(ぐんぴ)」という巣立ちのための行動を行います。

イエシロアリ

イエシロアリは、暖かい地方に住む白蟻で、世界中で最も甚大な被害を与える白蟻と言われています。
温暖化の進んでいる現在、九州・四国だけでなく関東以南の太平洋側で生息が確認されています。
餌場の範囲は、巣から100mになると言われており、地中に数メートルの巣を作るだけでなく、巣から離れた場所には壁の中などに分巣(分巣)という新しい巣を作ることがあります。
一つの巣には、数百万匹が常に木材を食べながら生息しているため、加害速度も速く、家を倒壊させるだけの影響を持つと言われています。
羽アリは、6月~7月の蒸し暑い夕方から夜にかけて街灯などの光を目指して群飛を行います。
 

カンザイシロアリ

アメリカカンザイシロアリは、日本へは輸入家具の木材内などに紛れて入って来る白蟻で、上記の2種とは大きく違う白蟻です。
カンザイシロアリは、固定した巣を作らず、木材を加害します。また、数匹からでもコロニーが出来てしまいます。
床下から侵入しないため、床下の処理による薬剤散布やベイト型の白蟻防除が出来ません。
そのため、弊社も含め、カンザイシロアリは床下への薬剤散布などで駆除・予防することが難しいため保証の対象外となることが多いのが事実です。
アメリカでは「燻蒸処理」というテント型のドームで家を包み込み、ガスによる駆除が行われています。

シロアリの被害例

シロアリ被害

木材

畳被害(表面)

畳被害(裏面)

添木被害

戸袋被害

壁内被害

床下①

床下①の上部拡大

床下①の上部拡大

玄関框(かまち)被害

玄関ドア枠被害

ポーチ柱被害

引戸下被害

フローリング被害(羽アリ群飛後)

浴室ドア枠被害

束(表)

束被害

束(裏:被害))

基礎種別のシロアリ
侵入経路

布基礎 露地

光と風を遮るために、土と排泄物で作ったトンネル(蟻道:ぎどう)を作りながら木部まで進み、木部に到達するとそこから木部へと入っていきます。 また、表面を食べる場合も、光などが入らないよう蟻土(ぎど)でカバーをし木材を加害していきます。

≪侵入箇所例≫
・土間部分
(玄関・浴室・トイレ・洗面所など)
・基本的に床下全面が発生する
可能性がある箇所となります。

侵入例

床下蟻道

床下蟻道

床下蟻道

布基礎
防湿コンクリート

床下を防湿コンクリートで覆ったタイプとなります。
地面に敷かれたコンクリートに鉄筋が入っていないことが多く、打設後にコンクリートの収縮による基礎際に発生する隙間から白蟻が侵入してきます。 白蟻は、隙間が0.6mmあれば通り抜けることが出来ると言われています。

≪侵入箇所例≫
・土間部分
(玄関・浴室・トイレ・洗面所など)
・基本的に床下全面が発生する
可能性がある箇所となります。

参考写真

配管周り拡大

隙間から侵入

隙間から侵入

ベタ基礎

近年、多くの物件がこのベタ基礎となっています。
ベタ基礎は、耐震・耐久および湿気対策のための基礎構造であり、白蟻被害に合わない構造ではありません。
そのため、ベタ基礎であっても、新築時には多くのハウスメーカーにて白蟻予防処理がされています。

≪侵入箇所例≫
・土間部分(玄関・勝手口など)
・貫通金具(セパレート金具)の隙間
・水抜き孔 ・配管周り

侵入例

貫通金具からの侵入

水抜き穴からの侵入

配管周りからの侵入

市販薬剤による処理の3つ注意点

いたちごっこになる

市販の駆除薬剤の場合、表面に出てきた数十匹~数百匹程度の白蟻を一時的に駆除することしかできません。
白蟻業者が使用するような「長期に薬剤効果が持続するもの」は販売されておらず、
土の中の巣では、死んだ白蟻よりも多くの白蟻を女王が日々生むため、ほとんど意味がありません。 

被害が拡大する

白蟻は、同じ個体へ影響を及ぼす「誘引フェロモン」と、危険を知らせる「警告フェロモン」を発することが知られています。
駆除薬剤を散布したり、白蟻の発生個所を手で叩いたりすると、一時的に、この「警告フェロモン」が発せられ、下記の状態になります。
①木を加害しない兵蟻(へいぎ)が集まる
②一次的に、木を加害する職蟻(しょくぎ)が被害箇所に来なくなり他の餌場を探し始める。
すると、実際に表に出て駆除されるのは木を加害しない兵蟻であり、木を加害する職蟻は木の中・土の中へ戻り他の餌木材を探し始めるため、結果として、更に被害部が転移・拡大する可能性が高くなります。
 

公益社団法人しろあり対策協会に加盟している白蟻業者(当社含む)の扱う薬剤は当協会にて「発行される保証期間(5年保証であれば5年)と同等の持続性」という基準をクリアし、その多くの薬剤が、白蟻がお互いをきれいにし合う行動(グルーミング)などを利用した伝播性(でんぱせい)の高い(巣にいる他の白蟻にも薬剤効果が広がる)薬剤となっているため、持続期間中は徐々に白蟻の巣に薬剤効果がいきわたることになります。

また、新たな巣が発生した際も、薬剤散布をした箇所を白蟻が通ることで薬剤に触れることで、新たな巣にも同様に薬剤効果が広がるため、保証期間中は、常に予防としての効果が持続している状態となります。

市販の薬剤が最適な場合

屋外の被害(例えば植木や杭など)は、散布した白蟻薬剤が土壌に浸透するため、逆に薬剤効果が自然環境ですぐに分解される(持続性のない)市販の薬剤のほうが良いことがあります。

※上記理由から、白蟻業者の使用する薬剤は持続性が高い(分解速度が緩やか)ため床下などを目的としており、屋外(厳密には基礎の外側)での散布は推奨されていません。

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